15周年記念公演 演目決定投票

2020年、私たち劇団貴社の記者は汽車で帰社は旗揚げ15周年を迎えます。それを記念して15周年記念公演の演目は皆様の投票によって決めたいと思います。
劇団初の企画ですので、皆様ふるってご参加ください。

第2回 劇場投票概要

『保元物語』公演(7月21日)へご来場いただいただいたお客様を対象に、劇場ロビーまたは専用WEBフォームから投票できます。
なお投票は観劇1回につき劇場orWEBのどちらか1票のみ有効です。

◆投票は終了しました◆

上演候補作品


【聖の帝―古事記・日本書紀より】(2014上演)

◆あらすじ◆
「聖の帝」と呼ばれるオオサザキ大王(仁徳天皇)。彼の脳裏からは「兄と弟と、どちらを愛しいと思う?」という問いが離れない。死へと追いやった弟ウジノワキイラツコの幻を見るほどに罪の意識を抱えるサザキの前に、ワキイラツコの妹たちが現れる。
◆みどころ◆
『古事記』『日本書紀』に記される仁徳天皇の逸話が題材。古墳時代中期が舞台で、巨大な古墳を残した仁徳天皇の物語のため、舞台セットも役者の衣装も埴輪ふうだった。後味の悪いダークな作風であることと、パフォーマンス的なシーンが多いのが特徴。

【かすがの〜『伊勢物語』二条后章段より〜】(2010初演、2012再演)

◆あらすじ◆
歌詠みとして名高い在原業平は、異母兄・行平の思いつきから、いずれ帝のキサキとなるよう育てられていた藤原氏の姫君・高子に接近する。それは彼女を籠絡し、藤原氏の勢力を削ぐという策のはずだった。しかし、恋心はいつしか本物になっていき……。
◆みどころ◆
平安時代の歌物語『伊勢物語』の二条后章段をつに、歴史的背景と研究史をふまえて創作した作品。現代口語とほぼ変わらないくだけたセリフ回しや、アクセサリーをチャラチャラとつけたRPG風の衣装など、遊び心も満載。

【ゆめかうつつか〜『伊勢物語』斎宮章段より〜】(2012上演)

◆あらすじ◆
『かすがの』から少し時が経った頃。業平は勅使として伊勢へと向かうことになった。斎宮は、親しく仕えている惟喬親王の妹・恬子内親王。実は恬子は、ずっと業平に恋心を抱いていた。神域での禁忌の恋が、やがて応天門の変へと発展する。
◆みどころ◆
『伊勢物語』斎宮章段に歴史上の事件「応天門の変」をからめて創作した作品。恬子との恋を美しく描く一方で、前作より遊び心を加えた軽妙なセリフの応酬が特徴的。行平・業平兄弟が怒鳴り合いの喧嘩をするシーンも見どころのひとつ。

【さらぬわかれ〜『伊勢物語』、以前〜】(2016上演)

◆あらすじ◆
在原業平が元服したばかりの少年だった頃。複雑な家庭環境に育ち、鬱屈とした思いを抱えて過ごしていた業平は、小野吉子(小町)との出会いに少しずつ心が満たされていく。しかし、後の世に「承和の変」と呼ばれる政争が、悲劇をもたらすことになる。
◆みどころ◆
『伊勢物語』のいくつかの章段と「承和の変」をからめて創作し、時系列的には『かすがの』『ゆめかうつつか』よりさかのぼる「エピソード・ゼロ」的作品。業平が思春期という設定もあって、胸がヒリヒリする展開が続く家庭悲劇となっている。

【夜の寝覚】(2018上演)

◆あらすじ◆
源氏太政大臣の娘・中の君は音楽の才に恵まれた美貌の姫君であった。彼女は天女から琵琶の秘曲を伝授されるとともに、悲劇の生涯を予言される。その言葉通り、姉大君の婚約者であるはずだった男に見初められ、苦しみぬくこととなる。
◆みどころ◆
平安時代後期に成立したとされる、ひとりの女性の薄幸な半生を描いた物語。原作では冒頭にしか登場しない天女を全体の語り手として構成した。原作は中間と末尾に大きな欠巻部があるが、それを舞台上でどう表現するかが見どころのひとつ。

【陸奥話記】(2014上演)

◆あらすじ◆
軍事貴族として陸奥国府に仕える藤原経清は、蝦夷の棟梁の娘・有加と出会い、都人と蝦夷が「共に生きる」すべはないかと考える。やがて、陸奥を我が物にせんとする将軍・源頼義に疑問を抱いた経清は、蝦夷の側へと寝返る決意をする。
◆みどころ◆
前九年合戦を描いた初期軍記『陸奥話記』に東北への祈りをこめた作品。中尊寺金色堂を建てた藤原清衡の回想という構造で、敵同士の恋と合戦の悲劇を重厚に描き出した。大量の金の紙吹雪を振らせ、舞台上を金色に染めたラストシーンが印象的な感動作。

【後三年記】(2017上演)

◆あらすじ◆
『陸奥話記』からおよそ20年が経った出羽。経清と有加の息子である清衡は、仇に等しい清原の一族のもとで育っていた。彼には血のつながらない兄と、父親の違う弟がいた。兄弟血で血を洗う争いに足を踏み出した彼の前に、因縁の相手・源義家が現れる。
◆みどころ◆
後三年合戦を描き出すとともに、『陸奥話記』の続編的な位置づけともなる作品。清衡の息子・基衡が、父の戦の顛末を紐解こうとするという構造になっている。憎しみや恨みといった、人間の抱く負の感情を生々しく描き出した愛憎劇。

【花にあらず〜『松浦宮物語』より〜】(2013上演)

◆あらすじ◆
歌詠みの〈男〉は、かつて愛した〈女〉に依頼され、この世で最初の〈モノガタリ〉を作った。舞台は藤原宮の時代、主人公は橘氏忠という男。氏忠は恋にやぶれ、やがて遣唐副使として唐に旅立つ。波の向こうには、新たな恋と戦乱が待ち受けていた。
◆みどころ◆
藤原定家作といわれる『松浦宮物語』を原作に、それを「在原業平が藤原高子のために書いた」という裏設定で『伊勢物語』の世界とリンクさせ、劇中劇ふうに仕上げたポップで華やかな作品。キシャ作品として唯一のダンスシーンがあるのが最大の特徴。

【在明の別】(2010上演)

◆あらすじ◆
左大臣家のひとり息子・右大将は美貌と才芸に恵まれた貴公子だが、色恋の噂ひとつ聞こえてこない。実は右大将は、男として育てられた姫君だった。身に備わった隠れ蓑を使って忍び歩きをしていたところ、ある薄幸な姫に出会い、救い出して〈妻〉にする。
◆みどころ◆
院政期ごろの王朝物語。男装の姫君を主人公に様々な危険な恋を描いた前半と、その子供世代の運命的な恋を描いた後半の二幕構成で、2時間30分を超える超大作。あちらこちらで様々な恋が生まれる……というか、つまり濡れ場の多いオトナな作品。

【曾我物語】(2011上演)

◆あらすじ◆
幼いころ狩場で父を殺された曾我兄弟。ふたりは、父の仇を討つためにその命を燃やした。仇は源頼朝の側近である工藤祐経。一方、頼朝もまた、兄弟と浅からぬ因縁があった。やがて頼朝が催す富士の裾野の巻狩で、兄弟は仇討ちを決行する。
◆みどころ◆
忠臣蔵に取って代わられるまで「仇討ちといえばコレ!」と日本人に愛されてきた作品。派生作品が歌舞伎にたくさんあることにかこつけて、キシャでも歌舞伎風の演出で仕上げた。カタいせりふ回しときちっとした所作でおくる、正統派時代劇。

【義経記】(2012上演)

◆あらすじ◆
鞍馬寺で育った牛若丸は、自分が源氏の御曹司であることを知ると、平家打倒の志を抱いて寺を出る。五条大橋で出会う弁慶や、個性豊かな家来たちに囲まれて、やがて源平合戦へと身を投じる。しかし、その先に待っていたのは、兄頼朝との確執だった。
◆みどころ◆
源義経の一代記。最終的には主要人物の多くが志半ばで死んでしまう悲劇的なストーリーではあるものの、主従の絆を熱く明るく描いた爽快な男芝居。殺陣や静御前の歌舞など見どころは盛りだくさんである。ほとんどの役者が一人複数役を演じるのも特徴的。


【第1回WEB投票 投票結果】



『花にあらず〜『松浦宮物語』より〜』

投票は第1回のWEB投票と第2回の劇場投票の2回の総合得票数で決定します。

【演目決定までの流れ】

2019年1月12日〜2月12日 第1回投票(WEB投票)
2019年3月6日 中間結果発表
2019年7月21日 第2回投票(劇場投票)※於:せんがわ劇場ロビー
結果発表 2019年9月頃(予定)

【15周年記念公演日程】

2020年11月頃(予定)




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